【読書録①】アイネクライネ・ナハトムジーク
こんにちは!
初めての読書録は、サマステ参戦時に羽田空港で買った伊坂幸太郎の「アイネクライネナハトムジーク」で。
これは、出会いをテーマにした短編集です。
私に刺さった言葉を一つ。
「ようするに、外見が良くて、性格もお前の好みで、年齢もそこそこ、しかもなぜか彼氏がいない女が、自分の目の前に現われてこねえかな、ってそういうことだろ?」
これは、一つ目の短編「アイネクライネ」で、織田一真が、出会いがないと嘆く大学時代の同級生に放った一言だ。
そのあと、「そんな都合のいいことあるわけない」と続く。
確かにそうだ。
夏を少しでも楽しもうと、出会い探しに必死になっていたちょっと前の自分に言いたい一言。
人生、そううまくはいかない。
でも、そんな夢のないこと言わないでほしいな、とも思う。
1パーセントもないかもしれないその可能性のために、一生懸命になれる自分もいいなって思うから。
この本の中には、たくさんのユーモアが散りばめられている。
揉め事に巻き込まれた人の助け方だったり、ライトヘビー級のチャンピオンの名前の由来だったり、夫婦喧嘩の謝り方だったり...
恋愛小説なんだけど、ただ一組のカップルの出会いから別れを追いかけるものではなくて、「出会い」というテーマにいろいろな角度からアプローチされていて、一つ一つのお話がキラキラしている、そんな短編集です。
高校までの私は、ピュアな純愛ものが好きだった。
でも、ちょっと大人になった今は、学校の中以外で繰り広げられる少し落ち着いた恋愛ものに幸せを感じるようになった。
これが成長なのかな。
なんて、感傷に浸ったところで今日はここまで。
読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
皆さんのおすすめの本も、ぜひ教えてくださいね!