いい子いいヤツいい私

世界を駆ける夢たちへ

#44 劇の台本の余白にあるものとはなんなのか

劇の台本が読めない…

読んでも何が起こっているか、いまいち映像として掴めない…

登場人物が頭の中で動いてくれない…

 

アメリカに来てから、秋学期~春学期と演劇系の授業を取ってきて、

いつも私が苦しんでいることである。

解決方法がわからなすぎて、この前、先生にも相談した。

「台本を読んでも何が起きているのかわからない。」

「登場人物の会話と動きが混乱してしまう」

先生からいろいろなやり方を教えてもらったけど、

図書館で勉強している私には、実践するのが難しいものが多くて、

どうしようかなぁって思ってます…

(本当は、台本を読むことにそこまで力を使ってる場合じゃないよ…っていう自分がいるせいです…。)

秋学期の演劇の最終課題で使った/作った部屋(家具のセッティングとかから考えました。)

 

でも、最近、台本を読んだ後に、実際の演劇を観たり、

大学内の演劇のパフォーマンスに参加したりした結果、

その「わからない」っていうのは、英語力の不足によるものだけではなく、

「台本」っていう種類の文学の書き方の特徴にもあるんだなって気づいた。

今まで私が読んできた「小説」は、主人公の心の動き、行動、主人公を取り巻く人との会話がすべて書いてあった。

要するに、読者が主人公や物語に感情移入しやすいように書いてあった。

一方で、「台本」って、登場人物の会話と彼らがどのように動くかが書いてある

脚本家の「指示書」みたいなもの。

その動きですら、最低限のことしか書いてないから、頭の中で登場人物が動いてくれない。

でも、その「台本の余白」こそ監督やその演劇に関わる人が創りあげるべき

空間なんだと思う。

その空間が、その作品の個性だし、監督や出演者の個性だ。

同じ脚本で、同じ数の人が参加した演劇でも、

監督や出演者が違えば全く違うものになる。

シーン一つ、登場人物の行動一つ違うだけで、

それは全く違う作品になる。

そこが、演劇を創ることの面白さなんだなって気づいた。

 

ダンスで自分の魅せ方が大切なように、

演劇や映画では、監督さん・演出さんの脚本の魅せ方が肝になる。

なるほどな~、創り方って大事。創りこむ過程ってすごく深い。

でもよく考えたら、音楽も一緒か。

同じ編成で同じ楽譜で同じ曲をやっても、

クレシェンドのかけ方(どこを最高点にして、どの音量にたどり着くのか)、

どんな風にメロディーを演奏するのかで、全然違う曲になるもんね。

 

演技のお仕事が増えだしたジャニーズJr.の子が言ってる

「演技って楽しい!」っていう感覚って、

こういうところにもあるのかもなぁ。

こうやって彼らが感じていることを少しでも追体験することができるのが嬉しい。

 

 

…と今日はこんな感じで、

最近の私の頭の中を占めていることについてまとめてみました。

 

 

 

最後まで読んでくださってありがとうございます。

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